ベナンでの協力隊生活


by ikes12
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授業のようす

 1月に入ってから,近くのリセビアンゼンという学校(中高一貫)に授業の見学に行っています。当然,日本とちがうところが多く驚くこともたくさんあります。

【リセ・ビアンゼン】
b0071421_185862.jpg
 まず,1日の日程は基本的に次のようになっています。
 1時間目  8:00~10:00  
 2時間目 10:00~12:00
 お昼休み 12:00~15:00
 3時間目 15:00~17:00
 4時間目 17:00~19:00
※ 体育は7:00~10:00,16:00~19:00に行っている
  (おそらく昼間は暑すぎるので)

 1つの授業は2時間が基本になっていて,放課はとられていません。これをはじめに聞いたときは,2時間もずっと勉強して放課もなしですぐに次の授業というのはきつすぎると思っていましたが,実際は時間通りに授業が行われることはありません。教師(生徒も)が大体10分から15分ひどいときには30分ぐらい遅れてきて,授業が終わるはずの時間の30分前ぐらいから授業が終わっていきます。きりのいいところで終わるという感じです。だから自然と休み時間はできます。
 2時間ぐらいの幅を持たせておかないと,実質1時間ぐらいの授業が成立しないということだと思います。1つの授業を1時間にするというのはベナンでは難しそうです。


【高校3年生】
b0071421_1105218.jpg 1クラスの生徒数は50~70人ぐらいで,教室の中はいっぱいという感じです。教科書を持っている生徒は全体の4割ぐらいで,残りの生徒はノートしか持っていません。問題集とかはなく,勉強をする用具はノートしかないのでとにかく黒板を写さなければなりません。
 テストに合格しないと進級できないので,中学生でも留年する場合が多くあります。また,お金がないために通い続けることができず,働いてお金を貯めてから復帰するということも多いようです。
 日本のように就学年齢というものがはっきりしていないので,18歳で中学2年生という場合も結構あるようです。中には,中学3年生で子どもがいるということも・・・。


 教師は生徒から一目置かれているという感じで,教師の中には近くを歩いている生徒を捕まえて食べ物を買いに行かせることがよくあります。生徒はそれが当たり前という感じで素直に買いに行っています。教師が荷物を持って歩いていると,必ず生徒のだれかが「荷物を持ちましょうか」と言ってきて,その荷物を運んでいる。このあたりは日本とはずいぶんちがいます。
 生徒にとって教師は絶対のようで,言うことを聞かないと体罰をされたり,罰を与えられたりします。木の棒を持っていて,それでたたく教師はたくさんいます。


【黒板】
b0071421_11453.jpg 授業の進め方は,教科書を読み,教科書に質問が書いてあるのでそれを教師が簡単に質問し,正解を板書するという形です。話し合うとか考えるということはあまり行われていません。生徒にとっても教師の板書する正解をノートに写すことが授業の主体となっています。
 黒板の質は決して良くなく,チョークもほとんど白のみなのでかなり見にくい状態です。しかし,黒板があるだけでも良しとしなければいけません。

 生徒の授業を受ける態度は,日本人の目から見ると決してほめられるものではありません。私語,立ち歩き,外に出て行くなど基本的な授業を受ける態度が身についていません。ただし,ベナン人の教師たちはあまり問題に思っておらず,それが当たり前という感じで授業をやっています。このあたりを改善するだけでもずいぶん変わってくると思うのですが,ベナン人教師にこれは大きな問題だと言ってもあまりピンとこないようでした。


 ベナンでは,教員不足,教員の質の低さがやはり大きな問題になっています。教員不足については調べてみて驚いたのですが,私の職場が管轄している78校のうち20校は正規教員が1人もおらず,すべてが非常勤でした。正規教員が多くいる学校でも半数にも満たず,非常勤に頼らざるを得ない状況になっています。そうならば,非常勤を正規教員として採用すればと思うのですが,他に別の仕事をしていたり,大学生でアルバイト代わりにやっていたりする人が多いようです。正規教員になるためにはかなりのお金と時間がかかるようなので,そこまでする人も少ないようです。

【ストライキ】
b0071421_14427.jpg 教員の給料も影響しているようです。正規教員の給料は60000~300000CFA(12000~60000円)ぐらいで,これはベナンの中ではよい方の給料なんですが,支払いが滞ったり,ボーナスが支給されなかったりすることがよくあるそうです。
 非常勤の給料は時給1000CFA(200円)で週6時間までと決められているようで,最大でも月に24000CFA(4800円)ぐらいしか稼げず,これだけでは生活できないので他に仕事をしている人が多いようです。この非常勤の給料の支払いも滞ることがあるようです。
 このような状況なので正規教員や非常勤によるストライキが度々行われます。ストライキがあれば当然授業は成立しないので,学校が休みになります。この1月だけでも6日間ストライキが行われました。


 ストライキが度々あるので授業の進度にも影響しています。年間計画によれば今頃は全体の半分(3単元目終了)ぐらい進んでいなければいけませんが,現状はようやく1単元目が終了するという状況です。
 これはストライキだけでなく授業のスピードにも問題があります。1回の授業で進むのは教科書1~2ページ程度で,このペースでしっかりやったとしても到底すべての内容は終わりません。すべての内容を終わらないまま上の学年に進級するということが当たり前になっているようです。
 また,場合によっては非常勤すら未だに見つからず,10月から1学期が始まっているのに現在も授業が行われていないということもあります。
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by ikes12 | 2007-02-06 01:12